〜第一回〜
映画監督としても活躍中の元祖マルチタレント
愛川欽也さん
後輩のクリエーターたちへのアドバイス
最後にテレビや映画、演劇やインターネット放送とさまざまな舞台で活躍している愛川さんから後輩クリエーターたちへのアドバイス
まずは僕が作った映画を見ること(笑)。僕は若い時、ジャン・ギャバンが出ているようなフランス映画をよく見ていて、憧れていたところがあったんです。それで、ラジオ番組の『パックインミュージック』でブレイクしたことで、自己資金でモロッコに行って映画を撮りました。
それが『さよならモロッコ』(1974年)で、この時から脚本も監督も主演も音楽も自分でやっているんです。
次に自分で映画を撮ったのは40年以上先になってしまうんですけどね。
『黄昏れて初恋』『いつも二人』『昭和の紅い灯』『黒駒勝蔵』『荷風はこんな男じゃない』『沓掛時次郎』と、これまで7本撮っています。どれも人間の心を扱った“情感”を感じられる作品ですよ。
僕はものを作るのが好きだから、いつまでも現場に居続けたいんです。やりたいことはまだまだありますから。
これからまた監督・主演・脚本で映画を撮り始めるところだし、舞台の演出もあります。
『港 古志郎警視』もあと12本ぶん撮りたいと思っています。来年にでもできたらいいなあ。
『東京メグレ警視シリーズ』の頃の精神に帰って、丁寧に撮っていきたいですね。
いまは日本人の平均寿命が80歳を超えたっていうから、まだまだやらないとと思っています。引退なんて考えたこともありませんよ。
あと、お世辞じゃないけど、プラネアールの協力がないと作れないと思っています。
現場がないと撮影ができないわけですから。僕が作るものは人間が出てくるドラマだから、背景はとても大事なんです。
これからもよろしく頼みますよ!